甲子園常連の野球強豪校での実体験。
強豪校では推薦入部と一般入部では待遇に信じられないほどの差があります。
今日は「推薦無し、一般入部で強豪校で野球をやること」について経験談と僕なりの思いを書いていきたいと思います。
野球に限らず他のスポーツにも重なることが多いと思うので、スポーツ強豪校を目指してる学生、その親御さんたちにも是非見てほしいです。
★この記事はこんな人に読んでほしい★
- 野球少年
- 子育て世代
- 高校野球が好き
- 推薦入部と一般入部の差が知りたい
- スポーツ強豪校への進学を考えている
推薦無し、一般入部で強豪校に行くのをオススメしない理由
やっぱり野球少年なら甲子園に憧れますよね。
もちろん僕も物心ついた頃から甲子園に憧れて強豪校に入ったのですが。
想像していた以上に色んな意味で厳しい世界でした。
僕は運良く甲子園に出場できてベンチ入りもできたけど、それでも推薦無しで強豪校に行くことをオススメしない理由を書いていきます。
3年が引退するまでは野球ができない
僕の母校がたまたまそうだったのかもしれないし、今は時代も変わってきてるから違うかもしれないけど恐らくそんなに大きくは違わないと思います。
3年が引退するまでは1年の一般組は野球ができません。
ただただシゴかれるだけです。
グラウンドにすら入れてもらえず、グラウンドの外でずっと走らされたり、腕立てやスクワットなど辞めさせるためにめちゃくちゃキツイことをやらされます。
僕の時は一般組は4月に50人ぐらい入部したけど1ヶ月経ったら10人になってました。
なんと辞める確率4/5!!
甲子園に出場する為に入部したそれなりにポテンシャルもあるであろう選手があっさりと辞めていきました。
推薦組が10人だったので最終的に僕の代は20人です。
覚悟のできてないやつはやめちゃうんですよね。
僕は野球をしに行ってるのに野球の実力すら見せずに辞めるのだけは絶対に嫌だったからなんとか耐えましたが。
でもこのくらいのことは僕は割と想定内でした。
想定外だったのは3年が引退するまでは1年は自主練すら禁止だったこと。
全体練習に入れてもらえないのに自主練できなかったら野球できねーじゃねーか!!
と愕然としたのを覚えています。
ちなみに硬式野球部を辞めたやつはかなりの確率で軟式野球部に入ります。
3年が引退してもやっぱり野球できない
3年が負けて新チームになり やっと野球ができる!と、ちょっとは期待したが甘かった。
シゴキこそ以前のの2割ぐらいになったものの全体練習では球拾いと練習の手伝いをするだけ。
推薦組は練習してるけど一般組はただの雑用係です。
しかし唯一練習できる時間があります。 それは自主練です!
3年が引退すると1年の自主練が解禁されます。
野球大好きで純粋なぼんた少年は朝の自主練に向かうが甘い希望はすぐに打ち砕かれます。
そう、1年の一般組は自主練に行っても雑用係なのです。
当然自主練には先輩も来ていて1年の一般組は先輩の自主練の手伝いをさせられます。
しかも先輩たちは推薦組には一切頼まずにワザと一般組に手伝いをさせます。
結局一般組には自主練も全体練習も関係ないんです。
もはや野球部ではなく、雑用部と呼んだ方がいいレベルです。
ちなみに監督は自主練は見に来ませんがコーチは来ます。
僕は先輩に付き合わされてる合間を見つけては上手くコーチにアピールし、認められた為に最上級生になった時にベンチ入り出来ました。
推薦入部と一般入部の違い | 推薦入部 | 一般入部 |
---|---|---|
全体練習 | できる | できない |
自主練 | できる | できない |
練習内容 | 野球 | 陸上 |
雑用 | 免除 | むしろメイン |
先輩の手伝い | 免除 | むしろメイン |
最上級生になっても練習量が少ない
そんな無駄な時間が過ぎ去り、一個上の代が早々に引退して2年の8月に最上級生になります。
よし、やっとボクの時代が来た!
とは全く思わなかった。
そう、高校に入ってから2年の8月まで何も成長していないのはわかりきっていた。
まさにアメリカに行ったスラムダンクの谷沢君状態だ。
自分で言うのもなんだけどもちろんそれなりのポテンシャルは持ってるつもりでした。
中学の時にはそれなりの高校から何校か推薦もあったし、地元じゃ1番上手かった。
だが僕は家から近いというだけの理由で高校を選んでしまったのでした。
さすがに体力的には成長してるが野球のレベルは中学時代の方がうまかったんじゃないのかというレベルです。
そしてボクがほとんど練習できなかった1年4ヶ月の間に推薦組の連中はどんどん上手くなっています。
そりゃ当然です。
練習もして試合にも出てるやつに練習すらまともにさせてもらえないやつが勝てるわけないです。
実質2年4ヶ月しかないのに1年4ヶ月は野球部なのにほぼ野球をしてないんです。
ボクが一番言いたいのはここです!!
高校生という1番伸びるはずの1番大事な時に野球ができない
もう意味わかんないよね。
同じ金払って「部活動」をしてるのに練習すらまともにさせてもらえない。
ボクも流石にここまでの待遇とは考えてませんでした。
レギュラーと補欠でも練習量に差がある
最上級生になったら推薦組と一般組という分け方は無くなります。
代わりにレギュラーと補欠で待遇に差を付けられます。
そして最上級生になった時にはもうすでに推薦組(下級生含む)でレギュラー固定されちゃってるわけです。
補欠組は少ないチャンスをものにしなければなりません。
例えばレギュラー組がバッティング練習で30球打てるとしたら補欠組は5球とかです。
ノック受けてて1回エラーしたらノックから外されるんですよ?
ノックですよ?練習ですよ?
練習でエラーしちゃダメってもうマジで意味わかんないよね。
結論:一般入部で強豪校に行くとめちゃくちゃ大変
★一般入部で野球強豪校に行くのをオススメしない理由まとめ★
- 推薦組と一般組ではスタートラインが全然違う
- 全然練習出来ない
- 練習量にも差がある
- 野球が楽しくない
- 理不尽なことが多すぎる
- 完全なる不平等
色んなこと思い出しながら考えて記事書いてたけど、1番思うのはもっと野球やりたかったなってこと。
甲子園優勝メンバーになれた僕ですら「この学校を選んで良かった」とは全く思っていません。
強豪校にもわりと自由な学校もあれば1年から練習できるところもあります。
上下関係があまりない学校もあるでしょう。
特に未だに時代錯誤の根性野球をやってるような学校は本当にオススメしません。
推薦もしくは特待生で優遇されるのがわかってるなら強豪校に行くのは全然問題ないです。
だからと言ってチャレンジ精神も否定しません。
一般入部でもレギュラーになれる可能性はあります。
進路を選ぶ時はできれば実際にその高校のOBなどの声を聞いてよく考えてください。
高校生という貴重な時間を大切に過ごしてほしいです。
とは言え「甲子園に出場する」ことに関してはもちろんメリットもありますのでこちらの記事も参考にしてください。
なんだかネガティブなことばかりになってしまいましたが、この記事が少しでも誰かのお役に立てれば。